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2007年2月26日 (月)

●●旅のコラム13●●

-旅のおわりに-
 

「長いようで短かった」とよく耳にするフレーズ。
この旅には当てはまりません。
やはり「長かった」。

7ヶ月の間でしたが、1年にも、2年にも感じます。
きっと毎日が新しい発見と出会いで濃い内容の連続だったからでしょう。
不思議なことに「やり遂げた」という充実感はあまりありません。 
また次の違う国「ニッポン」へ向かって旅を続ける、といった感じです。
 
唯一、このブログは休むことなくコツコツ書き続けたので
あとでふと読み返したときに、達成感を感じるのかもしれません。
小学生の夏休みの絵日記よろしく、溜めてしまって
思い出しながら1週間分まとめて書いたことも多々ありましたが。

なるべく簡素で伝えやすく、飾らない言葉で書くよう心がけたつもりでいますが
読み苦しい点がありましたらどうかご容赦を。

どんなに遠く離れた地でも、その日に出会った、誰かに伝えたい出来事や風景は
すぐにこのブログを通じてアップすることができ、
読んでくださった方々から即座に反応があった時などは
世の中便利になったものだと、しみじみ感じつつ
明日への活力とさせていただきました。
 
 
 
37カ国、130都市。
実に様々な国と地域を巡りました。
多くの人と出会い、多くの建物を見て、多くの宗教を知り、多くの文化に触れ、
その度、常に日本を意識し、そのギャップについて考えていた気がします。
「日本の常識は世界の非常識」とよく言われますが
良い意味においても悪い意味においても
それを改めて実感した旅でした。

またこの旅は、眠っていた歴史の知識を呼び起こすものでもありました。
頭の中に断片的に散らばっていた歴史の知識が
都市を訪れる度に繋がった時の小さな感動。

遠く離れた地の文明にある共通点は
もともと世界は一つだったことを物語っていました。

いつの時代からか人々は互いに憎しみ、争い、文化や自然を破壊していきました。
まさに世界史は戦争の歴史。
絶滅した文明、絶滅した動植物。
その戦史の傷跡はこの旅を通じていやと言うほど目にしました。
 
史実を継承するという点で世界遺産は大きな役割を果たしているでしょう。
また失われつつある自然や動植物を保護する目的でもある世界自然遺産は
今後もその登録数を増やしていくべきものであろうと思います。
それらの多くに今回の旅で出会えたことは貴重な体験でした。
 
 
 
心の琴線に触れた多くの出来事と風景-
 
・恐怖を覚えた薄暗いモスクワの地下鉄。
・バルト海、船のデッキで感じた心地よい北欧の風。
・緑と溢れる木漏れ日の光の中、静かに佇むスウェーデンの森の墓地。
・ドナウ川とオレンジに輝く夜景、ブダペスト
・人間の理性を問いただされたアウシュビッツ収容所。
・内戦で友人を亡くしたクロアチア人夫妻の悲痛な表情。
・床に雑魚寝して寒さに耐えたイタリアへの船内。
・震えるほどの轟音、F1グランプリ
青の洞窟内に響き渡る船頭の歌うカンツォーネ。
ウィーンの夜の教会、暗闇の中で祈りを捧げる人々。
・目の覚めるようなギリシアの島々の蒼い空。
パリ・オペラ座、鳴り止まぬカーテンコールの拍手喝采。
・スペイン、哀愁漂うフラメンコの手拍子。
・モロッコの砂漠、恐ろしいほどの静寂と満点の星空。
・動物たちの楽園、脅威のガラパゴス
・霧に包まれる神秘の空中都市、マチュピチュの幻想的な朝。
・ボリビアのウユニ塩湖、この世の果てを思わせる真白な大地。
・暗闇の中から徐々に現れるモアイ像のサンライズシルエット。
・雷鳴のような轟音で崩れ落ちる、アルゼンチン、モレノ大氷河
メキシコ、色とりどりのカラフルな壁と青い空。
・穏やかな風と心地よい音楽の旋律、カリブ海の島々。
・人類の作り出した宝石、マンハッタンの夜景。
エアーズロックと果てしなく広大な地平線。
ミャンマーの寺院、人々の敬虔な祈り。
 
 
これらの情景が走馬灯ように頭の中を巡り、
まるで今まで夢を見ていたかのような錯覚に陥ります。
 
 
 
普通の生活では味わえない多くの経験をしましたが、
この旅を通じて「何が変わったか」と言われても
「何も変わっていない」のが正直なところ。
すぐにまた旅行前と同じ生活が始まり
リズムが一転して、喧騒に埋没していくのでしょう。
 
ただほんの少し、改めてこの「ニッポン」という国を
好きになった自分達がいるのは間違いないようです。
世界を見つめるよりもまず、自国の文化を見直すほうが先なのではと実感しました。
 
そして改めて「日本人であること」。それを強く意識させられる旅でもありました。
今後、ことあるごとに「世界の中の日本」を意識する機会は多くなるでしょう。
 
旅を終えた今、日本の素晴らしい文化や伝統を
海外に対してもっと誇っても良いのではないかと感じています。

日本人が思うほど「ニッポン」は悪い国ではない。
 

 
 
最後に、この旅の実現を暖かく見守ってくれた家族、親戚、友人、旅先で出会った方々、
ブログを愛読していただいた全ての方々へ、この場を借りて深く御礼申し上げます。
どうも有難うございました。
      
                        2007年2月26日 成田空港第2ターミナルにて

 

 

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